プラスチックのリサイクル工程を説明します。

プラスチック原材料のリサイクルは多くの工程があります。ここでは、プラスチック資源の回収後、どのようにして再生材料に生まれ変わるのかを、使用している機械などの説明を中心に紹介します。
廃プラスチックには様々な種類があります。だんごとは、押出し機や成型機から排出される樹脂の固まりをいいます。リサイクル業界ではこれらも貴重な材料であり、このだんごを粉砕して再利用しています。また、スリッターロスは巻物状の製品を製造する際に、両端の部分が切り落とされたものです。
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だんご |
スリッターロス |
これらのような、製品を製造する工程から発生する廃棄物をプレコンシューマー材といいます。食品包装容器のように一度は製品として使用された後に廃棄された材料の事をポストコンシューマー材といい、区別がされています。
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シートの打ち抜きロス |
食品包装容器 |
粉砕加工とは大きなプラスチックの塊を砕いて小さなものにする事をいいます。中が空洞になっているようなスクラップの場合、この工程で体積はかなり減少し、運搬も容易になります。
粉砕機にそのままでは投入できないような、大きな固まりは、裁断機(通称:ギロチン)を使用してサイズを予め小さくしておくなど、前処理を行うこともあります。
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粉砕機 |
ギロチン |
粉砕機の処理能力は粉砕機自身の馬力によって大きく異なりますが、スクラップの形状や樹脂の種類によっても効率は大きく変化します。例えば、50馬力の粉砕機を使用した場合、1時間当たりに、おおよそ300Kg〜500Kgのフレーク(粉砕品)を得る事ができます。
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フレーク |
粉砕したフレーク(粉砕品)は押出機などで加工されます。
顔料はプラスチック原材料を着色するために使用するものです。プラスチック原材料は着色されていない状態のものを特別にナチュラル品と呼んでいます。添加剤とはプラスチック原材料に様々な機能を持たせるために使用されるもので、例えば、化粧品などには高輝度を与えるパール顔料、屋外用途には耐候性を与える酸化防止剤や紫外線吸収剤など、用途に応じて様々な種類の添加剤が開発されています。
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顔料・添加剤 |
電子計量器 |
色の決定は任意の色見本品や顔料メーカーのカラーガイド等で決定します。ペレット製造者は決定された色に合わせて調色を行います。このときにサンプルとして作成されるのが調色プレートです。調色プレートはを縦×横が数センチ大のものですが厚みが階段状に分かれており、透明度などを計測しやすいように形状が工夫されています。
調色プレートの制作には小型の射出成型機を使用します。射出成型機はプラスチック製品を成型するための装置です。ホッパーから落とされる樹脂をスクリュを回転させる事により、溝に食い込ませて、圧力を掛けながら前方のノズル方向に移送します。さらに外部よりスクリュに圧力をかけて前進させると、樹脂はノズルより金型へ注入されます。
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調色プレート成型機 |
一定時間、金型を固定して冷却し、その後、金型を開き製品を突出して取だします。複雑な形状の製品も短時間で大量生産できるので、様々な製品の大半がこの方法にて作られています。ここでは調色プレートを製造するための金型がセットされています。
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調色プレート |
色差計(CCM) |
CCMとは[Computer Color Matching]の略称で、これまで人間が行ってきた調色作業をコンピュータにより数値的に処理するシステムです。人間の目に相当する分光光度計とコンピュータで構成され、さらにベテランの知能に相当する基礎データを登録することにより調色計算を行います。 着色加工業者は、この調色プレートをCCMによって計測し、データ化すると同時に、大切に保管しています。これは同色製品の追加生産の要請に備えるためです。
タンブラーは樹脂原料を混合・攪拌するために使用します。タンブラーのサイズには、2トン、1トン、0.5トン、100kgというふうに、用途に応じて様々なサイズが使用されます。タンブラーは大きな装置のために原料の投入口を工場の2階に床面に設置している場合もあります。
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タンブラー |
タンブラー投入口 |
タンブラー工程は通常30分程度で終了します。この工程を経ることで、樹脂原料は着色料や顔料、添加剤と均一に混合される事になります。
ホッパー&定量機は、押出機に一定の割合で原材料を供給し続けるための装置です。押出機はホッパーから落込んだ樹脂をスクリューの溝に落込み、スクリューの回転により溶解、混練を行いながら、ノズルの方向に少しずつ移送するようになっています。融解した樹脂は、ノズルに取付けされたダイ(穴が十数カ所空いているヘッド部)からひも状の樹脂(ストランド)が押出しされます。
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ホッパー&定量機 |
押出し機 |
メッシュは金属製の網ですが通常はノズル部に装填されます。これを通す事で不純物を取り除くことができます。使用する樹脂や目的によって、網目の粗さや材質などに様々な種類があります。メッシュは詰まればすぐに交換するようになっています。
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メッシュ |
制御盤 |
押出機のコントロールは制御盤によって行いますが、特に回転数と温度は厳重に管理しています。樹脂の種類や温度条件など、外気の温度などによって、設定は都度異なりますので、加工業者のノウハウとされているところです。
押出機より放出されたひも状の樹脂(ストランド)は、冷却バスを通りペレタイザーという機械に引込みます、そして米粒状にカットされます。この米粒状の樹脂がいわゆるペレットといわれるものです。選別機はミスカットを取り除きます。
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冷却バス |
選別機 |
選別機を通ったペレットはブロアーでキャッチャータンクへ送られます。キャッチャータンクは袋詰作業を効率よく行うためにタンク下部、及び取り出し口を前方へ傾斜させています。原料袋は通常、1袋が25Kg容量となっています。袋は口の部分を縫製機により縫い合わせる事で密封します。この縫製作業は慣れないと難しい作業です。
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キャッチャータンク |
原料袋 |
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縫製機(工業用ミシン) |
出荷待製品 |
以上のようにして、再生されたプラスチック原材料は、再度製品を製造するモルダー(成型業者)の手に移り、リサイクル製品を製造するために使用される事になります。樹脂原料は混合が可能なので、一級品(バージン品)と再生品(リサイクル品)を適度な割合で混合する事で、製品に必要な強度等を落とすことなく資源の効率的な利用が促進される事になります。